植物豆知識の頁 67

クマリン(coumarin)の芳香



  植物が持つ芳香にクマリンと言うものがあります。やっかいものの帰化植物のハルガヤは、刈り取って乾燥させるとこのクマリンの甘い芳香が

 します。秋の七草にあるフジバカマも刈り取って半乾きになると同じ香が出てきます。フジバカマが万葉時代に香草として扱われたのもこのク

 マリンの芳香なんですね。ところで芳香と言うもののクマリンってどんな香?と言われる人もいるかと思います。一番身近でこの香を放つもの

  は、桜餅なのです。あの香は桜餅を包んでいるサクラの葉に含まれるクマリンなのです。桜餅に使うサクラの葉はオオシマザクラだそうですが、

  他のサクラの葉にもこのクマリンは含まれるようです。もっともサクラの葉の匂いを嗅いでもあの桜餅の香はしません。葉を揉んでみてもだめ

  です。桜餅に使われる葉は塩漬けにして1年ほど寝かしてあるそうです。このことによってクマリンの香が出てくるのです。

  クマリンはC962と言う化学物質ですが、葉の中では他の物質と結びついているので、匂いがしないのです。


   追記 あなたは桜餅の葉も食べますか・・。

  クマリンについて調べたときに、他の化学物質とともに抗凝固剤や殺鼠剤としての利用があることを知りました。さらに、クマリン自身も肝毒性

  があるので食品添加物としては認められない物質で、極端に摂食し過ぎることには注意が必要あることがわかりました。



※さくら餅の画像は松山市道後、和菓子の一泉堂さんの提供です。

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