ハナイカダは花が葉の表側のほぼ中央に咲くというめずらしい樹木です。 ハナイカダは雌雄異株と言ってイチョウのように雄の木と雌の木があり ます。雌株の花が終ると秋には黒色で丸い実が葉の上にポツンとできま す。花は緑がかった色なのであまり目立ちませんが熟した黒い実は緑の 葉の上によく目立ちます。このようすを川を下る筏(葉を筏、実を船頭) に見立てて名前がつけられました。中国には葉上珠と言う呼び名もある そうですが、まさに葉の上に珠(実)ですね。 なお、雄花は1枚の葉の上にかたまって数個ついていますが、雌花は1 個が普通です。 ハナイカダは山菜として食用にもされるのですが、面白いことに葉を煮 ると松茸に似た香が出て来るそうです。 ところで、どうして花(実)が葉の上にできるのでしょうか。ハナイカ ダにとって何のメリットがあるのでしょうか。 どなたかお教えいただけないでしょうか。 私はまだ秋の熟した実や葉が枯れた様子も見ていません。今回、花を撮 影できましたので秋のハナイカダを調べたくなりました。以下は私の想 像なのですが、植物は繁殖のために種子をできるだけ広範囲に散らすい ろいろな仕組みを持っています。ハナイカダは枯れ葉をその役目に使う のではないでしょうか。風に吹かれた枯れ葉が果実(種子)を運ぶ役目 をしているのではないかと思うのです。もし、葉が落ちる前に実が落ち るならばこの推理はあてはまらないことになりますが・・・。そうでな いならば枯れ葉と実のあいだには飛ばされるのに都合の好い仕組みなど はないものかと思っています。2001.4.25 |