ドングリはコマをつくつたり、ヤジロベエのおもりにしたり子どもたちの 格好の遊びの材料でした。ドングリの実がなる木はあってもドングリの木 とは言いませんね。ブナ科のナラ類、カシ類、マテバシイ類の木の実はど れもドングリと呼ばれているのです。 では、これらの木の実をどうしてドングリと呼ぶのでしょうか。私たちは ドングリを食用にしませんが古代の人々にとっては大切な食糧なのでした。 ドングリはクリやシイの実と違って渋味、アクがあるのでそのままでは食 べられません。そこで古代人は先ず煮ることによってアクをとりました。 さらに水に晒してアクをとりました。その上で粉にしてダンゴを作って食 べたと考えられています。ダンゴにして食べる大切な木の実だったのです。 ドングリはクリに似ています。ダンゴにして食べるクリの意味でダンゴグ リと呼ばれていたのですがそれが何時の間にかドングリに変わってしまっ たのです。ドングリのその昔の名前は団子栗だったのです。 ドングリと言ってもその形や大きさがいろいろです。それはつぎにあげた ようにドングリのなる木の仲間はたくさんあるからなのです。 ナラ類としてアベマキ、ウバメガシ、カシワ、クヌギ、コナラ、ナラガシ ワ、ミズナラ、モンゴリナラなどがあります。 カシ類にはアカガシ、アラカシ、イチイガシ、ウラジロガシ、シラカシ、 ツクバネガシなどがあります。 なお、ドングリと言えば秋の木の実で10月〜11月に見られるのですが、 モンゴリナラのドングリは8月半ばから9月初めには熟す変わり者です。 |