植物豆知識の頁 17


こんな名前の木、知っていますか


  サワラ、ゴンズイ、ハゼ、タラ、オヒョウ・・・と言えば魚の名前ですね。でも、

木の名前にもあるのです。

ちょっと変わった名前の木を紹介します。他にもあるかと思います。みなさんも探し

てください。

1.メグスリノキ(目薬木、別名をミツバカエデ、チョウジャノキと言う)

    カエデ科、落葉高木、日本の山地にのみ生育
    分布は宮城県・山形県以南九州まで
    樹皮を煎じて洗眼のクスリとしたことが名前の由来。
    肝臓にもよい効果があるといわれ、乾燥したものが売られている。  

2.ショウベンノキ(小便の木)
    
    ミツバウツギ科、常緑小高木、丘陵地ノ照葉樹林内に生育
    分布は四国南部、九州南部、沖縄   
    この木を切ると水液がたくさん出ることからつけられた名前。

3.ナナメノキ(斜めの木、別名ナナミノキ)

    モチノキ科、常緑高木、暖帯の山地に生育
    分布は静岡以西九州まで
    モチノキ属の果実は一般的に球形だが、ナナメノキのそれは楕円形である。
    そのため長実の木(ナガミノキ)と言われていたものがナナメノキに変化したらしい。
    
4.バクチノキ(博打の木、別名ビラン、ビランジュ)

    バラ科、常緑高木、暖地の山地に生育
    分布は関東南部以西沖縄まで
    樹皮がはがれることからバクチに負けてハダカになることを連想したもの。

5.ナンジャモンジャノキ

    元々は関東地方で、その地方で見られぬ種類の大木を呼ぶ言葉である。
    千葉県香取・神崎神社の「くすの木」
    東京明治神宮外苑「ひとつばたごの木」
    山梨県鶯宿峠「リョウメンヒノキ」などが有名である。   

6.バリバリノキ(バリバリの木、別名アオカゴノキ)

    クスノキ科、常緑高木、暖地の山地に生育
    分布は関東南部以西沖縄まで    
    葉や枝に油分を多く含み、バリバリと音を立てて燃えることが名前の由来。

7.カンザブロウノキ(堪三郎の木、別名イモバイ、シラハイ、アオバ)

    ハイノキ科、常緑中高木
    分布は静岡県以西沖縄まで
    名前の由来は定かではない。

8.チドリノキ(千鳥の木、別名ヤマシバカエデ)

    カエデ科、落葉高木、山地の谷間などに生育
    分布は本州から九州まで
    カエデ独特の翼のある果実を千鳥の姿に見立てたもの。

以下は魚の名前の木です。

9.サワラ(椹)

    ヒノキ科、常緑針葉高木、山地に自生するが植林もされる
    分布は岩手県以南九州まで、風呂桶や桶の材料

10. ゴンズイ(権萃)

    ミツバウツギ科、落葉小高木、低山地や丘陵地の林内に生育
    分布は関東以西沖縄まで

11. ハゼ、ハゼノキ(黄櫨)

    ウルシ科、落葉高木、かつては栽培        
    分布は関東南部以西沖縄まで、ロウを採取するためのものであった

12. タラ

    ウコギ科、落葉低木、丘陵地、原野に生育
    早春のタラの芽は山菜として有名、天婦羅にするとおいしい。

13. ヒイラギ(柊、疼木)
3    モクセイ科、常緑高木、
    葉の形に特徴があり、縁に鋭いとげがある。クリスマスのセイヨウヒイラギ
    はモチノキ科の別種。

14. キハダ(黄肌、黄柏)

    ミカン科、落葉高木、全国の山地に生育
    樹皮をはがすと鮮やかな黄色の内皮が見られるためキハダと言う。
    この内皮を乾燥粉末にしたものが苦味健胃薬である。

15. オヒョウ(アイヌ語です。別名アッシ)

    ニレ科、落葉高木、林地に生育
    分布は北海道から九州
    オヒョウはアイヌ語で、丈夫な樹皮から布を織った。果肉は甘く食べられる。


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